Excelによる船舶の新しい燃費解析手法をご紹介します。

燃費解析ソフト ( Fleet Performance Analizer )

はじめに
昨今、舶用燃料であるC重油価格の高騰により燃費性能の高い船舶が求められています。燃費性能を高める方法としては、エンジン性能の向上、摩擦抵抗の低減、造波抵抗の低減、プロペラの推進効率の改善等が挙げられます。
新造船における種々の燃費性能の向上策は建造完了時の海上試運転において姉妹船から燃費性能がどれだけ向上したかを検証することにより概略分かります。
一方、就航後に新造時の燃費性能がどのように時系列に変化していくかについては、本船運航者による運航実績データの解析に頼らざるをえないのが実情です。
しかしながらこの種の解析手法は一般的に運航会社から門外不出であり、世間一般に知れ渡った手法は確立されていないと言われています。
運航中の燃費性能変化の要因は、船底・プロペラの汚損、船体表面粗度の増大、波・風・潮流の影響、排水量の増減、意図的な減速、主機の経年劣化などが複雑に絡み合っています。
そこで当コンサル事務所では、新しい燃費解析手法を使った燃費解析ソフト(Fleet Performance Analizer)を開発いたしました。
このソフトにより就航船の燃費性能が時系列にどのように推移していくかについて、従来ややもすると信頼性に難があるとされてきた本船アブログ(Abstract Logbook, Noon Report, Daily Report等)データを使って十分に解析できることを明らかにしたいと思います。
(注)アブログ(ABLOG): 「ABSTRACT LOGBOOK」の略。航海日誌の要約版で毎正午の船位、航進時間、航進距離、速力、燃料消費量、気象・海象データ、機関運転データ等が記録される。

1. 解析に必要とするデータはExcelファイル
2. 燃費解析手法の概要
3. 解析結果の具体例1(Bulker1)
4. 解析結果の具体例2(Bulker2)
5. 解析結果の具体例3(PCC1)
6. 解析結果の具体例4(PCTC1)